KPI（重要業績評価指標）・KGI（重要目標達成指標）・KSF（重要成功要因）の違いと連携方法は以下の通りです。
それぞれの定義と役割
| 用語 | 意味 | 役割・特徴 |
|---|---|---|
| KGI（Key Goal Indicator） | 重要目標達成指標 | 企業やプロジェクトの最終的な数値目標。例：売上高、利益率、シェア率など。誰が見ても明確なゴールを数値化したもの。 |
| KSF（Key Success Factor） | 重要成功要因 | KGIを達成するために必要な成功のカギとなる要素や条件。定性的な要素が多く、目標達成のための「前提条件」や「重要な要因」を言語化する。 |
| KPI（Key Performance Indicator） | 重要業績評価指標 | KGI達成に向けた具体的なプロセスや中間目標を数値化した指標。KSFを実現するための進捗や成果を測るための定量的な指標。 |
3つの関係性
- KGIが最終ゴール（目的地）
- KSFはKGI達成のための成功要因（通過点やカギ）
- KPIはKSFやKGIを達成するための具体的な進捗指標（距離や時間の計測）
つまり、
「KGI（最終目標）」→「KSF（成功のカギ）」→「KPI（進捗管理）」
の順に設定し、連携させることで戦略と実行をつなげます。
具体例（SaaS企業の場合）
| 用語 | 具体例 |
|---|---|
| KGI | 年間契約更新率90%以上を維持する |
| KSF | ユーザーが導入初期に価値を実感できるオンボーディング強化 |
| KPI | ・初回ログインから7日以内にダッシュボード作成完了率・オンボーディング完了者の月間利用継続率・CS対応満足度スコア |
このように、KSFが複数あれば、それぞれに対してKPIを設定し、ツリー構造で管理することが多いです。
連携方法のポイント
-
最初にKGIを明確に設定する
企業やプロジェクトの最終目標を具体的な数値で定める。 -
KGIを達成するためのKSFを特定する
目標達成に不可欠な成功要因を言語化し、戦略の方向性を示す。 -
KSFを実現するためのKPIを設定する
KPIは定量的に測定可能な指標として、進捗や成果を可視化し管理する。 -
KPIの達成状況をモニタリングし、必要に応じて施策を改善する
KPIの結果からKSFの達成度を評価し、最終的にKGIの達成に繋げる。
この流れにより、戦略的な目標設定から具体的な行動管理まで一貫したマネジメントが可能になります。
補足
- KSFは定性的な要素が多いため、数値化は難しいが、KPIを設定する際の方向性や枠組みを提供する役割がある。
- KPIは具体的な行動や成果を数値で示すため、日々の業務管理に活用される。
- KGI・KSF・KPIは単独で使うよりも、連携させて使うことで効果的な目標管理ができる。
以上のように、KGIは最終目標、KSFはその目標達成に不可欠な成功要因、KPIは成功要因を具体的に測る指標であり、これらを段階的に連携させることで組織の目標達成を体系的に管理できます。
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