robots.txtによるクロール制御は、検索エンジンのクローラー（ロボット）に対して「どのページやディレクトリをクロール（巡回）して良いか、またはしてはいけないか」を指示する仕組みです。一方、アクセス制御は、ユーザーやシステムがウェブサイトの特定のページやリソースにアクセスできるかどうかを制限する仕組みで、認証やIP制限などが用いられます。
具体的には以下のように違います。
| 項目 | robots.txtによるクロール制御 | アクセス制御 |
|---|---|---|
| 目的 | 検索エンジンのクローラーに対してクロールの許可・禁止を指示 | 実際のユーザーやシステムのアクセスを許可・拒否 |
| 対象 | クローラー（User-Agentで指定） | 人間のユーザーやAPIなどのシステム |
| 制御方法 | robots.txtファイルにDisallowやAllowで記述 | 認証（ID・パスワード）、IP制限、ファイアウォールなど |
| 効果 | クロールを制限し、検索エンジンのインデックス登録に影響を与える | 実際のアクセスをブロックし、ページの閲覧を制限 |
| セキュリティ性 | 低い（robots.txtは公開ファイルであり、制限は「お願い」ベース） | 高い（認証やアクセス制御は強制力がある） |
robots.txtはあくまで「クローラーに対するお願い」であり、アクセス制御のように実際のアクセスを防ぐものではありません。例えば、robots.txtでクロール禁止にしても、URLが知られていれば誰でもアクセス可能ですし、悪意のあるクローラーは無視することもあります。
したがって、クロール制御は検索エンジンの巡回を制限するための設定であり、アクセス制御は実際のアクセスを制限するための技術であるという点が最大の違いです。
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