RAIDの選び方は、「安全性」「速度」「コスト」のバランスを考慮することが重要です。代表的なRAIDレベルごとの特徴を踏まえ、用途に応じて最適な構成を選びます。
| RAIDレベル | 安全性 | 速度 | コスト効率 | 容量効率 | 特徴・おすすめ用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| RAID 0 | なし（冗長性なし） | 非常に高速（ストライピング） | 低コスト（ディスク全容量利用） | 100% | 速度重視。データ保護不要な一時データ向け |
| RAID 1 | 高い（ミラーリングで1台故障耐性） | 読み取り高速、書き込みは単一ディスク並み | 中程度（容量は半分） | 50% | 小規模で安全性重視。容量効率は低い |
| RAID 5 | 中程度（1台故障耐性） | 読み取り高速、書き込みはパリティ計算でやや低下 | 高コストパフォーマンス（容量効率75%） | 75% | 中小企業のファイルサーバーやNASに最適。容量と安全性のバランス良し |
| RAID 6 | 非常に高い（2台故障耐性） | 読み取り高速、書き込みはRAID 5より遅い | コスト高め（容量効率50%） | 50% | ミッションクリティカルな大容量データ向け。安全性重視 |
| RAID 10 | 高い（ミラーリング＋ストライピング） | 非常に高速（RAID 0に近い） | 高コスト（容量効率50%） | 50% | 高速かつ安全性重視。最低4台必要。拡張はミラーセット追加でコスト増 |
選び方のポイント
- 安全性重視ならRAID 6やRAID 10が有力。RAID 6は2台までの故障に耐え、RAID 10は高速かつ1台故障に強い。
- 速度重視ならRAID 0やRAID 10。RAID 0は高速だが冗長性なし、RAID 10は高速かつ安全性も高い。
- コスト効率重視ならRAID 5。容量効率が良く、1台故障に耐えられ、コストパフォーマンスに優れる。
- 容量効率も考慮し、RAID 5は約75%、RAID 6とRAID 10は約50%の容量効率となる。
まとめ
- 小規模でコストを抑えつつ安全性も欲しい場合はRAID 5。
- より高い安全性が必要ならRAID 6。
- 速度と安全性の両立を求めるならRAID 10。
- 速度最優先でデータ保護不要ならRAID 0。
このように、用途や予算に応じてRAIDレベルを選択し、容量効率・耐障害性・パフォーマンスのバランスを取ることが重要です。
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